運輸・倉庫・物流・交通の動向と業界の注目企業「東海旅客鉄道」

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2019年08月21日

運輸・倉庫・物流・交通の最近の動向

日本通運は、総合物流の最大手。航空輸送の需要が高水準で推移しており、2019年3月期の純利益は過去最高を更新する見通しとなっている。

ヤマトホールディングスは、宅配業界の最大手。ネットショッピングの拡大により、宅配需要は増加が続いている。宅配料金の値上げ等で19年3月期の営業利益は前期比約2倍の670億円が見込まれる。

SGホールディングスは、佐川急便グループの純粋持株会社。
佐川は宅配にて国内2位となる31%のシェアを有す。値上げの浸透、また働き方改革の取り組みによる時間外労働の短縮、定着率の向上により、19年3月期も2桁増益が期待される。

ANAホールディングスと日本航空の19年3月期業績は、いずれも訪日客の増加により増収となるが、原油高の影響で営業利益は横ばいの見通し。

日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手3社の19年3月期売上高は、いずれも大幅減収の見通しであるが、これは3社のコンテナ船事業を統合し、18年4月より同事業を新会社「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス・ホールディングス」に移管した影響が大きい。
新会社は3社の持分法適用会社になっている。

東日本旅客鉄道は、訪日客の増加により新幹線の需要が伸びる。
19年3月期は4期連続で最高益を更新する見通し。

西日本旅客鉄道の19年3月期は、西日本豪雨の復旧費用などにより減益が見込まれるが、20年3月期はおおさか東線の開業効果もあり、最高益の更新が期待される。

運輸・倉庫・物流・交通の企業業績

業界の注目企業…東海旅客鉄道

東海旅客鉄道は、東海道新幹線を運営するほか、東海地方の在来線における鉄道事業、JRセントラルタワーズ内で百貨店事業、駅ビル等の不動産賃貸事業を行う。
18年3月期の営業収益18,220億円のうち、東海道新幹線を主力とする運輸業で14,121億円を計上している。

訪日外国人に人気の東京、箱根、富士山、名古屋、京都、大阪などを巡る広域の観光周遊ルートをゴールデンルートと呼ぶが、このエリアは当に東海道新幹線の沿線エリアであり、訪日客の増加により東海道新幹線の利用者は拡大が続いている。

国鉄の分割民営化が行われ、JR各社が発足された87年4月1日以降、東海道新幹線は1日当たりの列車本数を88年3月期の231本から18年3月期には368本にまで増加させ、利用状況は64%増加した。
費用の大半は固定費であるため、売上高の増加が利益の拡大につながりやすく、18年3月期の営業利益率は36%と極めて高いことも特徴である。

リニア中央新幹線は、27年に東京-名古屋間で、また最速で37年に名古屋-大阪間を開業させ、東京-名古屋間は40分、東京-大阪間は67分で結ばれる計画。
中央新幹線の建設費は9兆円と巨大であるが、同社ではこれを全額同社負担で建設を進めている。
経営の健全性を維持するために、長期債務は5.5兆円以内に収める大原則を持つ。

東海旅客鉄道 収益内訳(出所:東海旅客鉄道資料をもとにフィスコ作成)

N700S確認試験車東海旅客鉄道 新幹線写真(出所:東海旅客鉄道)

N700系以来のフルモデルチェンジとなる次期新幹線車両N700Sは、21年3月期を目途に営業投入される見通し。


株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通貨といった金融情報を幅広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。 全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。

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