建築・土木業界の最近の動向

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2019年07月12日

建築・土木業界の最近の動向

2018年の新設住宅着工戸数は前年比2.3%減のおよそ94万戸で、2年連続の減少となった。
要因は持家と貸家の減少で、持家は平成の30年間で最低値を記録し、貸家は個人向けのアパートローン融資の減少が響いたことにより、7年ぶりに減少に転じた。

住宅着工が減少するなかで、積水ハウスも19年1月期は戸建住宅事業や賃貸住宅事業で売上高が減収となったが、リフォーム事業や不動産フィー事業で増収を実現したことにより、全社ベースでは売上高は前期比横ばいとなった。
20年1月期は戸建住宅事業と賃貸住宅事業ともに増収を見込んでいる。

大和ハウス工業は商業施設や物流・オフィス施設向けなどを軸に売上高を伸ばし、19年3月期は売上高4兆500億円を計画している。

大東建託は賃貸住宅の建設と建築物件の管理・運用を手がける。
上述の通りアパート向けローンについて金融機関の融資が厳格化してきており、18年4-12月期の建設事業の売上高は前年同期比5%の減収となっている。

レオパレスは過去に施工したアパートで建築基準法違反が発覚。
物件に対するイメージが著しく悪化し、解約が増加。補修工事後の募集再開も遅れ、入居率が悪化している。
19年2月の建設受注高は21.6億円と、前年同月比で60%以上減少している。信頼回復への道のりは遠い。

飯田グループホールディングスは、パワービルダー(低価格の戸建分譲住宅を提供する不動産事業者)最大手。
18年4-12月期の売上収益は前年同期比横ばい。

ゼネコン各社の業績は、大林組と鹿島建設の18年4-12月期の売上高が9カ月ベースでは過去最高となるなど、概ね良好となっている。
これまで積み上げてきた手持ち工事が工期後半を迎え、売上高への計上が順調に進んでいる。
首都圏再開発など今後も案件は豊富で高水準での業績推移が予想されるだろう。

NIPPO、前田道路、日本道路は道路舗装土木が主力。
19年度の公共事業関係費は18年に自然災害が相次いだことを受け、前年度比16%増の6兆9099億円が見込まれ、10年ぶりの高水準となる。
道路舗装土木各社にとっては業績の追い風となるだろう。

関電工、きんでん、九電工は電力会社系の電気工事大手。
関電工の18年4-12月期売上高は前年同期比13%増の高い伸びを示した。オフィスビルや工場の生産能力増強に対応する工事などが業績拡大をけん引した。

コムシスホールディングス、協和エクシオは通信工事大手。
18年3月期ベースでは両社とも、通信キャリア向けが売上高の60%前後と高い割合を占めている。
今後数年通信キャリアの設備投資額は横ばいが見込まれ、通信工事の業績もこれに沿った動きが予想される。

高砂熱学工業、大氣社、三機工業、ダイダンはビルや工場などの空調工事を主力としている。
18年度の民間非住宅建設投資は5%程度増加したと推定され、各社の業績も堅調に推移している。


建築・土木 企業業績

業界の注目企業…オープンハウス

オープンハウス 業績推移

オープンハウスは戸建て住宅を中心に収益不動産、マンションの販売を手がける。主力の戸建関連では、都心部での戸建建売に強みを有す。
狭小地や不整形の土地に住宅を建設することで安価に住宅を提供することが可能となっている。
東京23区の18年のマンション平均価格は6,953万円であるが、同社はこのエリアにて平均4,348万円で戸建住宅を販売し、価格に敏感な消費者の支持を集め、業績は高い成長が続いている。

18年9月期の売上高は3,907億円、経常利益は460億円となっており、09年9月期と比較すると、それぞれ10倍以上に膨らんでいる。人員数も18年9月期までの5年で530人から2,263名に増加している。

今後については20年9月期に売上高5,900億円、経常利益610億円を目指すとしている。
主力の戸建関連事業では既存エリアに加え、愛知県、埼玉県等新規エリアへの展開を加速し、また福岡県での展開も開始する。
また新たな事業として富裕層向けにアメリカ不動産投資サービスを拡大。人員数は3,000名まで増加を図る方針としている。


株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通貨といった金融情報を幅広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。 全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。

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