AI・IoTなどIT活用は加速的に拡大中

2019年11月19日

企業のIT投資需要強く、 システムインテグレーターを 取り巻く環境は良好

システムインテグレーター トップ画像
現在、システムインテグレーターを取り巻く環境は良好である。
デジタル領域では、企業や社会におけるITの活用が大きな変革を迎えており、クラウド、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット化)などの新しいデジタル技術を活用することで、ビジネスモデルや製品サービスを刷新し、競争上の優位性を確立するデジタルトランスフォーメーションの取り組みがグローバルで進展しているからだ。

企業のIT投資需要は旺盛で、これらのニーズをくみ取り、システムインテグレーター各社の業績は強く推移している。19年3月期においては、ハードウェアの製造販売も手掛ける日立製作所、富士通、日本電気(NEC)を除くと、大手システムインテグレーターはいずれも売上高が増加し、営業利益は2ケタ増益となった。
生産性上昇があらゆる業界で求められており、このためにはIT投資は不可欠であり、当面企業のIT投資は高い水準で推移することが予想される。

システムインテグレーター大手の業績

伊藤忠テクノソリューションズは 4つの取り組みで成長図る

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、コンピューターネットワークシステムのソフトウエア開発および構築を手掛けるシステムインテグレーター。
富士通、NTTデータ、野村総研、SCSK、日本ユニシス、日本オラクルなどと共に業界の大手企業とされている。

19年3月期からは中期経営計画で定めた、①ビジネス変革への挑戦、②強みをさらに強く、③新たな分野・リージョンの開拓、④経営基盤の強化に取り組んでいる。

具体的に、「①ビジネス変革への挑戦」では、デジタルトランスフォーメーション時代を見据え、情報のリアルタイム処理による経営判断の迅速化・高度化、ならびにAIを活用した業務効率化の支援などを手掛けている。
「②強みをさらに強く」では、ネットワークの仮想化技術(NFV)の活用など、CTCの強みの一つであるインフラ構築力を強化している。
「③新たな分野・リージョンの開拓」では、グローバルレベルでの事業拡大やサポート強化を目的に、米国SYSCOM(USA)INC.との資本提携ならびに英国Newton Information Technology Ltd.との業務提携を実施した。
また、AIスタートアップ企業シナモンへ出資し、フードロス削減に取り組むコークッキングと提携したりしている。
「④経営基盤の強化」では、」社員約3,000名へのAI教育実施によりAIビジネス推進体制を強化している。

ANAインターネット予約サイトの 処理速度は10倍に

ANAインターネット予約サイトのイメージ画像
CTCが提供したITソリューションとして、ANAのプライベートクラウドによるインターネット予約サイトの事例を紹介する。
ANAの航空券販売窓口である「ANA SKY WEB」には、1日当たり60万人が訪問し、Webサイトの年間売上高は4,500億円に及ぶ。
国内最大規模のECサイトであるが、年末年始、ゴールデンウィークといった混み合う時期には普段の10倍のアクセスがくるケースもあり、ユーザーが利用を待たざるを得ないこともあった。
また、ANAではグローバルでの競争を勝ち抜くためコスト構造改革に取り組んでおり、ITシステムについても費用対効果の高い改良を望んでいた。

この2つの課題解決のために選ばれたパートナーがCTCであった。
CTCはクラウドコンピューティングを提案、ANAはそれまで自前で「ANA SKY WEB」を保有していたが、これをCTCがプライベートクラウドとして構築し、利用量に応じて従量課金モデルで料金を支払うことにした。
また空席照会機能においては、処理速度が従来の10倍に上昇し、数万におよぶWebコンテンツの頻繁な更新における業務効率の向上などが実現された。

株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通貨といった金融情報を幅広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。 全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。

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