商社機能、メーカー機能を合わせ成長を図る医療機器商社

2019年12月02日

商社機能、メーカー機能を合わせ成長を図る医療機器商社

日本ライフラインは、メーカー機能も併せもつ独立系の医療機器商社


1981年の創業以来、一貫して心臓ペースメーカーをはじめとする、心臓循環器領域に関する医療機器を専門に事業を展開している。
心臓ペースメーカーのほか、心臓循環器に関連する幅広い医療機器を取り扱っており、心臓循環器領域では国内で有数のポジションを有している。

事業領域
心臓循環器領域における幅広い症例に対応する医療機器を取り扱っており、事業領域は4つに大別される。

日本ライフライン事業内容の表

日本ライフラインの領域別売上高構成比


心疾患は、日本の3大死因の一つ

高齢化や社会におけるストレスの増加等の要因により、心疾患の患者数は年々増加している。そして今日の日本社会においては、心疾患は、ガン、脳血管疾患と並び3大死因の一つになっている。
そして、心疾患の医療機器に対する需要も高まっている。

一方、医療機器業界においては、医療費抑制や内外価格差の是正を目的とする医療制度改革の一環として、保険償還価格(同社が販売する製品の多くは、健康保険の給付対象となっている。
健康保険の給付対象となる医療機器の価格は、国がこれを保険償還価格として決めている)の継続的な引き下げが行われ、また、病院経営における市場原理の導入等により、製品の販売価格は全体的に下落傾向にある。

同社は、心臓ペースメーカーをはじめとして、不整脈、心筋梗塞、狭心症、心臓弁膜症、大動脈瘤などの心臓循環器の疾患に対する幅広い医療機器を取り扱っている。
取り扱い品目の多くにおいて高いシェアを有し、心臓循環器における代表的な企業となっている。

また、メーカーとしての機能も提供している。98年より、自社製品の開発に着手し、現在では不整脈の検査に用いられるEP(電気生理)カテーテルや、不整脈の治療に用いられるアブレーションカテーテル、開胸手術に用いられる人工血管やオープンステントグラフトが高く評価されており、トップクラスのシェアを誇る。

これらの取り組みにより、同社業績は高い成長を実現している。10年3月期から19年3月期にかけて、売上高は220億円から455億円に、営業利益は13億円から105億円に増加している。


日本ライフラインの業績推移


メーカー機能と商社機能を併せ、更なる成長を図る

81年に心臓ペースメーカーの輸入商社として事業を開始し、商品ラインナップを広げ国内の営業拠点を構築し、事業を拡大してきた。
また99年には自社製品の開発に着手し、近年では自社製品が売上高の過半を占めるまでに成長し、メーカーであり専門商社でもあるというユニークなビジネスモデルを確立している。

国内では高齢化等により循環器関連の疾患の増加が続く一方で、医療費の増大により医療財政は厳しさを増している。
まずは訪日外国人数に焦点を当て、市場環境を復習しておきたい。
こうしたなかで患者の身体的負担を低く抑え、経済性の面でも優れた医療機器を、医療現場に届けることが求められている。
海外では、こうした社会的要請に応える医療機器が日々開発されている。
そして、これらの商品を国内に広く普及させるためには、薬事承認の取得をはじめ、情報提供やトレーニング、第一線で活躍する医師とのネットワーク等が必要であり、同社はこうした事業を展開している。

また、医療機器の多くを海外からの輸入品に頼る日本において、同社は数少ない国内メーカーとしてグローバル規模のメーカーと競い合い、自社製品は高いシェアを有している。
この開発力をより一層高めるため、現在、研究開発拠点であるリサーチセンターの拡充に取り組み、今後の自社製品の成長に対応するため、マレーシア工場の稼働に向けた準備を進めている。

これらの取り組みを通じて、中期経営計画では24年3月期売上高894億円、営業利益率23%を目指している。

中期経営計画での売上高計画


株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通貨といった金融情報を幅広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。 全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。

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