住宅・建材・エクステリアメーカーの動向と業界の注目企業「LIXILグループ」

2019年09月11日

■TOTOは、2019年3月期の営業利益が22%減の410億円となる見通し。海外売上高は全社売上高の4分の1を占める。
このうち半分を占める中国の一線都市で不動産市況が悪化。新商品の立ち上げ遅れも影響した。

■三和ホールディングスは、日米中心に世界24の国と地域で軽量シャッターを販売する。
国内シャッター市場では50%のシェアを有し、倉庫向けなどに販売が伸びている。
12年3月期以降では17年3月期が減収減益となったが、それを除くと増収増益のトレンドが続いている。

■リンナイは、給湯・ガス機器で国内首位。19年3月期第3四半期累計の売上高は、米中を軸に海外事業が好調で過去最高を更新。
一方、国内で高付加価値商品が伸び悩み、営業利益は前年同期比10%強減益となった。

■三協立山は、一戸建てからビル・マンションまでドア・引戸、窓・窓まわり、インテリア建材などを幅広く製造販売する。
19年3月期はコクヨのストア事業承継、アルミ地金価格の上昇でこれに連動し、マテリアル事業の一部商品の販売価格も上昇となり、増収増益が見込まれる。
しかし、主力の建材事業の競合環境は厳しい状態が続いており、利益水準は低位。13年5月期、14年5月期には営業利益は100億円を超えていた。

■ノーリツは、給湯機でリンナイに次ぐ国内2位のシェア。
バスルーム、キッチン周りの製品を主力とする。近年売上高は2,100億円前後で推移している。

■タカラスタンダードは、耐久性に優れ手入れがしやすいホーロー素材を使ったシステムキッチンに強みを有す。
国内マンション向けでは7割のシェア。リフォーム市場での売上げ拡大を図っており、18年4月にはリフォーム営業の新組織を立ち上げた。

■ニチハは、窯業系外壁材を主体とした住宅建材メーカー。国内窯業系外壁材市場は横ばいの状態が続いている。
同社のシェアはわずかながらも年々拡大傾向にあり、売上高の成長率は高くはないが増加傾向にある。
海外では米国を中心に事業を展開。米国事業は比較的高い成長が続いており、18年3月期売上高は12年3月期比約5倍の136億円となった。

■稲葉製作所は、物置市場で国内トップ。主要材料である鋼材の価格上昇が続いており、18年7月に物置全製品を平均で約8%値上げした。
この効果により19年7月期は大幅増益となる見通し。

住宅・建材・エクステリア 企業業績

業界の注目企業…LIXILグループ

LIXIL業績推移

(出所:決算短信をもとにフィスコ作成)


■LIXILグループは国内最大の住宅資材・住設機器メーカー。事業は大きく下記の5つに分類される。

①ウォーターテクノロジー事業
INAX、GROHE、American Standardといった世界的な主要ブランドを通して、使いやすさと美しさを追求したトイレ、お風呂、キッチンなどの水まわり製品を提供。

②ハウジングテクノロジー事業
TOSTEM、EXSIOR、INTERIO、SUPER WALL、川島織物セルコンといったブランドを通して、窓や玄関ドア、エクステリア製品、インテリア建材・ファブリックなどを提供。

③ビルディングテクノロジー事業
カーテンウォール・ビル用サッシを提供するほか、非木造建物の建築前のコンサルティングからリサーチ、デザイン、施工、その後のメンテナンスまでのすべての流れに参画する。

④流通・小売り事業
ホームセンターの「スーパービバホーム」および「ビバホーム」を展開。

⑤住宅・サービス事業
様々な事業会社を通して、住宅の建築・リフォーム、維持管理、住宅検査、不動産売買、および住宅関連の金融サービスを含む、住まいの価値を高める専門サービスを幅広く展開。

■幅広く事業を展開しているが、売上収益また事業利益ともに、ウォーターテクノロジーやハウジングテクノロジーの構成比が高いことがわかる。

リクシル事業内訳(出所:決算短信をもとにフィスコ作成)


■これまでのLIXILグループの歩みは、12年3月期から13年3月期が国内5社の統合、14年3月期から16年3月期がM&A(企業の合併・買収)を通じた成長・グローバル基盤の確立、17年3月期から19年3月期はグループ一体化に向けた取り組みを進め、効率的で機動力のあるシンプルな組織の構築と収益性向上とバランスシート強化を推進してきた。

■中期経営計画では、利益率を向上させ21年3月期に事業利益1,300億円を目指す。
具体策としては、ウォーターテクノロジー事業では、中高級価格帯向け商品へのシフトや付加価値商品ミックスへのシフトを図り、ハウジングテクノロジー事業およびビルディングテクノロジー事業では、選別受注による利益率の向上を図る。
また、本社部門の間接費を各年7%削減するとしている。


株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通貨といった金融情報を幅広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。 全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。

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