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アパレル・消費財・化粧品メーカーの最近の動向
国内ファストファッションの2強、ファーストリテイリングとしまむらの直近の業績は明暗がくっきりと分かれている。
ファーストリテイリングの2018年8月期業績は2ケタの増収増益となるなど快走が続いた。
国内ユニクロ事業が安定的な増収増益を維持し、また海外ユニクロ事業は大幅な増収増益となり、業績拡大をけん引している。
海外ユニクロ事業の営業利益は国内ユニクロ事業に匹敵する規模まで拡大した。
しまむらの18年3-8月期業績は売上高が前年同期比3%減、営業利益が同40%減となるなどふるわなかった。
1,400店舗セールや設立65周年記念セールを行い、低価格をアピールした結果、客数増にはつながったものの客単価が低下した。
また天候不順や自然災害により消費者が外出を控えたことも業績に影響した。
紳士服大手を取り巻く事業環境は一段と悪化している。
労働人口の減少やファッションのカジュアル化などが影響し、スーツ需要の減少が続いていることが主な要因。
青山商事、AOKIホールディングス、コナカの紳士服大手3社の18年4-9月期(コナカは18年9月期通期)売上高はいずれも減収となり、青山とコナカの営業利益は2ケタの大幅減益となった。
インバウンド(訪日外国人客)需要の増加などを受けて化粧品各社の業績は大きく伸びている。
資生堂の18年1-9月期業績は売上高が前年同期比10%増の8057億円、営業利益が同44%増の1014億円となった。
インバウンドによる18年10月の売上高は2ケタ増となり、また「SHISEIDO」や「クレ・ド・ポー ボーテ」を軸とする高価格帯ブランドが販売拡大をけん引している。
コーセーもインバウンド消費や高価格帯ブランド「コスメデコルテ」の販売が国内やアジアで好調に推移し、18年4-9月期業績は2ケタの増収増益となった。