人材サービス会社の動向と業界の注目企業「アウトソーシング」

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2019年09月10日

人材サービス会社の最近の動向

人材サービス会社の足元業績は、2018年度において大半の会社が2桁増益を予想しており、極めて好調な状態が続いている。
背景としては、慢性的な人手不足により、転職支援、人材派遣のニーズが高く推移していることが挙げられる。

リクルートホールディングスは、求人情報サイト「Indeed」の利用が国内外で急速に拡大している。
利用者数は2桁の成長が続き、直近では月間のユニークユーザー数が世界で2.5億人を超えている。
「Indeed」がけん引役となり、20年3月期また21年3月期についても2桁の営業増益が期待されよう。

パーソルホールディングスは、国内の派遣・BPO(業務プロセスを外部企業へ委託すること)、リクルーティング、通信ネットワークやシステム関連の企画・開発を手掛けるITO事業、「PERSOLKELLY」ブランドでアジア・パシフィック地域にて人材派遣や紹介などを行うPERSOLKELLY事業が順調に拡大している。
これに加え、17年10月には豪州人材サービス・メンテナンス事業大手のProgrammed Maintenance Servicesを買収し、19年3月期売上高は30%の高い伸びが見込まれる。

パソナグループの18年6-11月期は、前年同期比で大幅に増収増益となった。
同期グループ売上高1,646億円のうち、エキスパートサービス(人材派遣)とインソーシング(委託、請負)が838億円また451億円を占めるが、合算の売上高は10%弱増加した。
また、キャリアソリューション(人材紹介、再就職支援)の売上高も、前年同期比13%増の92億円となり、収益性が高まった。

アウトソーシング、テクノプロ・ホールディングス、UTグループは、製造派遣が主力。労働契約法の改正により、これまでメーカー直接雇用の契約社員として働いてきたが、派遣会社の正社員となり、それまでの仕事を続けるニーズが膨らんでいる。
技術者派遣者数伸び、高い成長が続いている。

人材サービス 企業業績

業界の注目企業…アウトソーシング

アウトソーシングの業績推移(出所:決算短信をもとにフィスコ作成)

アウトソーシングの業績は、高い成長が続いている。
売上高は15年12月期には808億円であったが、18年12月期には3,113億円に伸び、さらに中期経営計画では、20年12月期に4,410億円まで伸ばす計画。
既存の製造向け派遣の成長に加え、サービス業また海外領域で積極的にM&A(企業の合併・買収)を実施し、業績が拡大している。

国内製造業向けでは、メーカー直接雇用の契約社員を同社の正社員として迎え入れ、これまで通り仕事を続けてもらうニーズが高まっている(労働契約法の改正により、18年4月よりメーカーで5年以上働く契約社員は、雇用主に雇用期限のない契約形態に変更してもらう権利が生じている。ただし、雇用主はこれを実施すると長期での雇用責任を負うこととなり、同社のような派遣会社の正社員となって仕事を続けてもらうニーズが高まっている)。
また、ニーズの高まっている外国人技能実習生の管理受託も、送り出し国で大きく事業展開している強みを活かした外国人の適切な管理が高く評価されている。
18年12月末の管理人数は10,000名を超えるまでに拡大し、国内で突出した首位の事業者に成長している。

また、景気変動の影響を受けにくいサービス分野もM&Aを積極的に実施し、事業を拡大させている。
17年4月には、日本国内の米軍基地を中心に空調・電気工事サービスなどを手掛けるアメリカンエンジニアコーポレイションを子会社化した。
海外では、先進各国で公務員を削減し公務を民間委託する動きが活発で、これらのニーズを組み取り、各国の公共機関から、刑務所や空港等の公共施設での各種アウトソーシング事業を受託する事業を広げている。

アウトソーシング セグメント別業績(出所:アウトソーシング)


株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通貨といった金融情報を幅広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。 全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。

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