専門職系事務所(弁護士・税理士)

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2019年04月09日

弁護士事務所の種類

弁護士事務所は1人で経営しているものから100人以上の弁護士を抱える大事務所まである。
一般的に個人経営また小規模の事務所は、個人や中小企業がクライントで相続や訴訟の代理人を務めて報酬を得る。
一方、大事務所は大企業がクライアントで、訴訟、M&A、株主総会の運営などで報酬を得る。
全国には約16,000の弁護士事務所があり、6割は弁護士が一人の個人事務所である。
大事務所としては、西村あさひ法律事務所、アンダーソン・毛利・友常法律事務所、森・浜田松本法事務所、長島・大野・常松法律事務所、TMI総合法律事務所が5大事務所と称される。
他に、過払い金返還請求訴訟業務で急成長したアディーレ法律事務所、外資系最大手で海外案件に強みを持つベーカー&マッケンジー法律事務所も有名だ。

個人法律事務所は、1人の弁護士が民事も刑事事件もすべて手掛けるが、以前と比較し専門化された法律事務所が増えており、いくつかに分類される。
今日では弁護士事務所は大きく①ローファーム型、②ブティック型、③専門特化型、④広告集客型、⑤従来型に分けられ、弁護士事務所に属さない⑥企業内弁護士も増加している。

①ローファーム型

多くの弁護士を雇い、専門的な分野ごとに組織化された弁護士事務所をローファーム型という。
上記の5大事務所はいずれもローファーム型に分類され、弁護士数も300名を超える。
M&Aやファイナンス、国際商取引、税務等の専門的な訴訟といった分野ごとに、複数の弁護士でチームを組み、1つの仕事に取り組む。 M&Aはこれらローファーム型法律事務所の重要な収入源となっている。
M&Aのプロセスの中にはデューデリジェンスという、対象企業に法的な問題、瑕疵がないかを調べる手続きがある。具体的には、大金を払って買収した企業に未払いの賃金があり、買収後想定外の大きな費用負担が必要になる、買収した企業に強力な労働組合が組織されており、まともに事業運営ができない、といった例があげられる。
このような事態を避けるためにデューデリジェンスは不可欠である。M&A対象の企業は営業しているので、時間をかけての調査は難しく、短時間で多くの弁護士を投入して実施するケースが多い。

②ブティック型

知的財産、金融法務、租税、倒産など企業法務の特定分野に専門性を有する法律事務所を指す。
知的財産では阿部・井窪・片山法律事務所、内田・鮫島法律事務所、中村合同特許法律事務所が有名。
租税では鳥飼総合法律事務所、マリタックス法律事務所、倒産ではひいらぎ総合法律事務所などが有名である。

③専門特化型

企業法務に限らず、刑事事件、労働事件、医療事件、交通事故などに特化する法律事務所。
刑事事件に特化した事務所としては、高野隆法律事務所、弁護士法人ヒロナカなどが有名で、労働事件ではロア・ユナイテッド法律事務所、第一芙蓉法律事務所が、医療事件では西内・加々美法律事務所などがよく知られている。

④広告集客型

大量のTVコマーシャル、インターネット広告により、多数の個人の集客を狙うタイプの法律事務所を指す。
過払い金返還請求訴訟業務を軸とした法律事務所はこれに当てはまり、アディーレ法律事務所、ベリーベスト法律事務所などが有名。

⑤従来型

少人数の弁護士で、民事から刑事事件まであらゆる種類の案件を扱う。
人のつながり、紹介にて案件を獲得し、地域密着型の法律事務所として経営している場合が多い。

⑥企業内弁護士

法律事務所に所属するのではなく、企業の従業員また役員として働いている弁護士。企業は法律の専門家を雇い入れることで、日々の業務の中で法律に関わる問題が円滑に進められ、顧問弁護士や事件を依頼する弁護士との間の橋渡し役が期待できる。
社会的にコンプライアンスが強く求められるようになっており、企業内弁護士は増加している。2007年度には全国で188人であった企業内弁護士は10年で10倍以上に増加し、17年度には1931人まで広がった。

主な法律事務所

税理士を取り巻く環境は大きく変化

税理士を取り巻く環境は大きく変化している。
かつては税理士の無償独占業務である「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」(3つの業務の総称を税務会計業務と呼ぶ)の仕事を行っておれば、集客活動や営業活動を行っていなくとも会計事務所の経営は安泰であった。
日本経済が高いペースで成長、企業数も増加する一方で、税理士の数は少なく、会計事務所間の競争は限定的だったのである。

また2002年の税理士法改正も環境を大きく変化させた。
「集客活動や営業活動を行っていなくても」と書いたが、法改正前は税理士には広告規制があり、ホームページでの集客やダイレクトメールを使っての集客活動は禁じられていた。報酬についても、税理士報酬規程があるため、報酬には限度額が定められており、多くの場合この限度額が税理士の報酬となっていた。
しかし法改正により、これらの広告規制や税理士報酬規程が削除され、環境は自由競争時代に変化していった。
2000年代以降は、この法改正に加え、長引く経済の停滞により企業数が減少したうえ、インターネットの普及により税理士報酬の比較が容易となったことで、報酬価格は下落、会計事務所の経営は厳しくなるケースが増加した。
そして今日の税理士には、税務会計業務に加え、「経営支援業務」および集客、営業への取組みが必要となっている。

※税理士の無償独占業務 無償独占業務とは有資格者ではない人が税理士業務を行うと違法となることを意味し、無資格者が知人の会社の確定申告について下記の3業務を行うと、有償・無償に関わらず税理士法違反となる。

A、税務代理業務

税務署に対し法律で定められた書類を定められた期限までに提出する必要があるが、この書類を納税者の代理として税理士が提出する業務

B、税務書類の作成業務

所得税・消費税・法人税等の確定申告書類、年末調整、法定調書の作成、相続税・贈与税の申告書類の作成支援代理については税理士でないと行うことができない

C、税務相談業務

納税者から税法の相談を受けるのは税理士でないと行えない

税理士の就業先

税理士の就業先としては、主に大手税理士法人、中小税理士法人、個人事務所、一般企業の4つがあげられる。

大手税理士法人
PwC税理士法人、デロイト トーマツ税理士法人、KPMG税理士法人、EY税理士法人を総称してBIG4税理士法人と呼ぶ。
これらの大手税理士法人では記帳代行や決算代行業務はほぼなく、税務申告書の作成やチェックが主たる業務となる。
これらの税理士法人の場合、クライアントも大企業となるケースが多く、決算業務などは社内の経理部門スタッフが行うからである。一方で、外形標準課税、外国税額控除、試験研究費控除、過少資本税制といった、高度な税務に携わることが多い。

中小税理士法人
将来の独立を見据えて働くのには、中小法人はメリットが大きいと思われる。
大手税理士法人と違い、クライアントは中小企業がメインとなり、その社長を相手とした経営支援や、その企業の会計・税務に関わるあらゆる相談に乗る必要がある。
中小税理士法人の形態は30―100人程度の中規模事務所、特化事務所、付加価値事務所、低価格事務所などに分類される。
中規模事務所ではクライアントの数も個人事務所と比較するとけた違いになり、マネジメント力、営業力を養うことができる。
特化事務所の代表例は相続、資産税、医業、介護業、飲食業、美容業など扱う内容を特化した事務所である。
特定の業界や業務について深い専門性を身につけることができる。
付加価値事務所は、税務+αの経営支援業務である経営計画や経営会議支援を行っている。
低価格事務所では、クライアント当たりの売上高が小さくなるので、担当するクライントの数は多くなる。
顧客先管理能力と事務の効率化が身につけられやすいと思われる。

個人事務所の場合は、仕事の内容も収入も、各経営者次第である。
一般的に税務顧問料は月に2-5万円程度で、決算報酬と合わせクライアント当たりの売上高は年間60万円程度となる。
個人事務所の平均的な規模は、売上高が年間3,500万円、スタッフ人数は4人程度となっている。

税理士資格を有し一般企業にてその知識を活かすケースも多くみられる。
金融機関では、融資先の財務分析やM&Aなどで税理士の知識や技能が求められるケースが多く、金融機関に勤めながら税理士を目指す人も多い。
また、事業会社においても税務・財務のスペシャリストとしての税理士の知識や技能が広く必要とされている。
その際は企業内において財務部門の責任者として役割を担うケースが一般的である。

BIG4税理士法人


株式会社FISCO

1995年に設立、2006年上場。金融情報配信会社として、株式、為替、債券、仮想通貨といった金融情報を幅広く取り扱う。各投資市場に対する深い理解と洞察に基づき、初心者からプロまで、投資家を支援する各種金融サービスを提供している。 全国の金融機関約250社向けに金融情報を提供しているほか、個人向けではヤフーファイナンス、LINEニュース、SmartNews、Gunosyなど、国内の主要なサイトやアプリに金融・経済系コンテンツを提供している。

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